パーキンソン病の治療、症状、リハビリテーション、若年性パーキンソン病
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起床

〜朝起きて、夜寝ましょう!〜

「何を当然のことを言っているんだ……」と思われそうですが、こんな基本的なことがまず何よりも重要なことなんです。朝起きて、夜寝る、という1日1日のリズムを作れば、体内の自律神経を正常に機能させることができます。もし就労されていない方で夜更かしや昼過ぎまで寝ている習慣があるのなら、改善した方がよいでしょう。
そして、できれば毎朝必ず朝日を浴びましょう。朝日を浴びることによって体内時計が調整されます。自律神経異常の方の多くは、体内時計が乱れてバラバラ状態になっています。ご自身で身の回りのことができるならば、朝日を浴びてみましょう。ご本人ができない場合も、ご家族の方がカーテンを開けてあげるとよいと思います。

また、夜寝付きが悪い方は、腹式呼吸法などでリラックスすると副交感神経が刺激され、寝付きやすいと思いますので試してみてください。



自宅環境

〜冷えには細心の注意を!〜

パーキンソン病の方は、頭と手足に強い血流障害がみられます。そして、その症状を悪化させる要因のひとつが「冷え」なのです。冷えることで、自律神経の交感神経が興奮してしまいます。慢性的に交感神経が興奮すれば、筋肉は硬くなり、血行は悪くなります。血行が悪くなるということは、それだけ筋肉や関節の動きも悪くなります。
そんな悪循環を招かないためにも、冷えにはくれぐれも注意してください。自分自身で身の回りのことを行うのが困難な場合は、ご家族の方が気を遣ってあげてください。冷え対策は非常に重要です。特にお腹、腰、手足は冷やさないように工夫してください。
また、冷え対策は冬はもちろんですが、夏にもクーラーによる冷えを注意しなければなりません。パーキンソン病の患者さんの中には暑がりの方もいます。しかし体幹部(胴体)がのぼせるように暑くても、意外に手足は冷えているものです。クーラーをかけることで胴体は涼しくなりますが、手足はさらに冷えてしまいます。



お風呂の温度

〜ぬるめのお風呂に長時間入りましょう〜

「きっと多くの方が「熱い風呂にさっと入ると気持ちいい」と感じることでしょう。しかし、結論から言うと、熱いお風呂ほど交感神経を興奮させます。特に冬などは熱いお風呂に入った方が身体があたたまった気がするのですが、比較的ぬるめのお風呂に長時間浸かった方が自律神経の副交感神経を優位にします。
パーキンソン病の患者さんの多くは入浴に際して介助が必要なため、長時間の入浴は現実的には難しいかもしれませんが、ご家族の方は一応考慮してみてください。
 また、お風呂に入らなくても「足浴」という方法もあります。「足浴」は血流改善や冷え対策にも効果が期待できます。



呼吸法

〜腹式呼吸でリラックスする〜

心が変われば呼吸が変わる。呼吸が変われば心や体が変わる。

 

精神的に落ち着いて自己免疫力が高い時、つまり副交感神経が優位になっているときは、深く、お腹でゆっくりと呼吸している状態です。逆に、精神的ストレスが強く掛かっているときは、交感神経が緊張しており、呼吸は浅く、肩で早く呼吸している状態です。このように精神的な状態は呼吸に反映されます。

 

逆に言えば、呼吸を変えれば精神状態、自律神経の状態も変えることが可能になります。

 

前述した精神的にリラックスしており、自己免疫力が高い時の呼吸、つまり副交感神経を刺激する呼吸をすればいいのです。深く、お腹でゆっくりと呼吸をすれば精神的に落ち着くということです。

 

呼吸法は、脳波・自律神経に変化をもたらします。

ゆったりとした腹式呼吸によって脳波も変わります。日常生活を営んでいる時、人間は通常ベータ波という脳波になっています。夜寝る時はリラックスした状態、つまりアルファー波という脳波になっています。しかし、精神的緊張が強く持続している場合、夜本来アルファー波でなければならないときに、ベータ波になってしまい、自律神経でいう交感神経(緊張状態)が興奮している状態になってしまいます。この交感神経が興奮している状態は、消化吸収能力が落ち、血流を制限し、筋肉も硬くなっています。この状態で寝て、翌朝元気に起きられるわけがありません。この状態を数十年来続けてしまうと様々な病気や不快症状になりやすくなってしまうということです。

また、精神的に不安定な方の多くは、肩で浅く呼吸している交感神経緊張状態が持続しています。「緊張した時には、深呼吸して」とよく言われますが、これは意識的に深い呼吸をすることで副交感神経を刺激し、精神的に落ち着かせようとするものであります。

 

こういった状態を打開するために呼吸法は非常に大きな役に立ってくれるのです。呼吸によって脳波をアルファー波にし副交感神経を優位になるように切り替えるので、自己免疫力・消化吸収能力向上・筋肉の緊張緩和・血流を改善するといった様々なことが期待できます。特に寝る前等に行うことによって無理なく入眠することも可能になってきます。パーキンソン対策のためにも1日に2〜3度は行うようにすると効果的であると思います。また腹式呼吸は腸にも作用しますので便秘対策にも非常におすすめです。



適度な運動や体操

〜大切なことだが、無理は決してしないように〜

パーキンソン病には適度な運動は必要です。ただし、過度にしてしまうと、逆に症状を悪化させてしまいます。運動強度の調整は非常に難しいのが現実です。運動はやらなければならないことだけれども、やり過ぎるとその夜もしくは翌日の症状が強く出てしまうこともあるからです。
身体が車だとすると、ドーパミンはガソリンです。無理に走り過ぎてしまうと、ガス欠になって身体が動かなくなってしまいます。特にパーキンソン病の方は頑張り屋さんが多いという印象があります。実際、運動が必要だからとスポーツジムに通い、ヘトヘトになるまで運動してしまった患者さんもいました。
そこまで無理して運動する必要はもちろんありません。苦しくならない範囲でストレッチや有酸素運動で身体を動かすように心がけるとよいと思います。

また、運動や体操をするにもそのやり方があります、従来は有酸素運動や副交感神経を刺激する体操が普及しています。私がよく指導しているのは体の姿勢や筋肉の緊張、骨格なども矯正できる運動で誰にでも5〜10分間で出来る自己矯正体操です、従来の運動や体操に取り入れていただくだけで日常のケアが非常に効果的になります。自己矯正法に関して興味のある方は、はまちゅう訪問マッサージまで気軽にご相談いただければと思います。



寝る前の過ごし方

〜飲食やテレビはNG!〜

就寝直前の飲食は胃腸に負担をかけて、消化にエネルギーが費やされるために、睡眠中に身体の筋肉疲労を改善することが出来なくなってしまいます。健常な人でも寝る直前に食事をする習慣がある人は、筋肉疲労が改善されず、翌朝に疲れが残ります。パーキンソン病の場合、ただでさえ筋肉疲労が健常な人に比べて強く出ます。寝ている間、身体が食物の消化に手一杯になってしまうと、症状がひどくなってしまうのです。就寝直前の飲食は絶対に避け、食べ終えてから寝るまで2時間以上は空けるようにしましょう。
また寝る直前までテレビを見ていると、交感神経が興奮状態のまま横になるので眠れなくなります。特に不眠症や入眠困難の方は注意してください。現実的には就寝1時間前くらいにはテレビを見るのをやめるとよいでしょう。



ストレス回避

〜心の有り様が身体に及ぼす影響〜

 

医師であり、操体法という整体手法の創始者でもある故橋本敬三先生は、人間の活動はこの食事・呼吸・身体運動・心の4つから成り立っているということを示されました。この4つが偏ることなく調和された状態が、いわゆる健康であると非常に重要なことを言っています。

この事とパーキンソン病との関連を私なりに考察してみました。

心の有り様が食・息・動に変化をもたらす。

人間の体は食・息・動の3つと、それらを総括する心、というようなイメージを持っていただければと思います。なぜ心が他の3つを総括するのかと申しますと、これは例にたとえるとわかります。

例えば、精神的ストレスを強く受けた場合、食事が変わることが往々にしてあります。ストレス発散のためのいわゆる「やけ食い」がそれに当たります。

 

また、精神的ストレスを強く受けている状態ですと、呼吸が浅く・肩でするようになり、過度の緊張状態に置かれると息を吐くことを忘れ、吸ってばかりとなることもあります、これがいわゆる過呼吸症候群といわれています。この呼吸は交感神経が優位になっている状態にみられる呼吸です。血管が収縮し、血流が制限され、腸の動きも悪くなります。当然のように交感神経が亢進してしまうとパーキンソン病の症状は出やすくなります。

 

逆に言えば、心が落ち着いている時は、深くゆったりとした呼吸になっています。

 

「動」とは、動くことはもちろん姿勢なども含まれています。人間自信のない時は、往々にして背中が丸くなり、目線が下にいってしまいます。

 

このように、食・息・動は、常に心の状態を反映しているということになります。そういった観点から見ると心の有り様は、あなたの生活全てに反映されてしまいます。

 

それでなくとも昨今、精神的ストレスの多い時代となっており、自分自身をリラックスした環境の中に置くことが非常に困難となっており、ほとんどの方が交感神経緊張型の生活を送っています。それが、病気含め、痛みや不快症状等を抱える方が急増している大きな要因であると考えられます。

 

食・息・動から心を、そして体を変えよう。

それではどのようにして対処することができるのでしょうか?

 

心によって食・息・動が変わるのであれば、逆に言えば、食・息・動を変えることで、それによって心も徐々に変えていくという比較的取り組みやすい方法です。心を変えていくということは、つまり交感神経緊張型から副交感神経優位型に変えていこうというものです。パーキンソンホットラインは、実はこの手段を用いて心身をリラックスさせ、心を安らかにしていこうというものです。その結果、身体に起こる現象としてパーキンソン病の症状が改善していくというものです。

 

そのため、パーキンソンホットラインを単なる方法論として捉えるのではなく、食事と生活習慣対策と専門治療で心の安寧(副交感神経優位)をはかるところが目的であって欲しいというように私は認識しています。根源的には心という目にみえない存在の方向性が変わることで身体が変わっていくというスタンスを基礎に持っています。

 

結局は自身の心をどのように変えるかということ。

かくいう私自身も難病クローン病という病気になっていました。13歳で発症してその後7年間、20歳くらいまでは再発を繰り返していました。その間、ワラにもすがる思いで色々と健康法や健康食品を試していました、しかしその方法が正しくなかったという面もありますが、何より自身の心の有り様が非常に切迫し、焦っているような状況でした。こうしなければ、ああしなければという制限を自らに課し、精神的に追い詰められた状況に身を置いてしまい、つまり交感神経緊張型になっていたのです。そのため「効果はあまり出ず、しかもその効果が出ないことをその健康法や健康食品のせいにする始末でした。

確かに病気になっている状態、特に難病になっている状態で、落ち着けと言っても無理かもしれません。しかし、切迫、絶望、焦りという心の状態(交感神経緊張)からは前向きな発想や行動は何も生まれません。そういった思いに浸る時期もあって当然ですが、どこかで次のステップに進むことを考える必要があります。

 

私の場合、20歳を過ぎた頃、ある時、フッと自分自身何か吹っ切れたような感覚になり、今まで厳格に節制したり、高いお金を払って買ったものに対して、どうでもよくなってしまったのです。それまで、こうしなければいけない、というような自身の心に対して強烈な制限を無意識のうちに掛けていたのでしょう。それが、ある時瞬間的に吹っ切れ、良い意味でどうでもよくなったのです。そんなことに振り回されるよりももっと楽しく、自分の心を解放してあげて、その日を過ごそう、と思ったのです。

 

心を縛っている縄が外れたのでしょう、その後は全くといって良い程、症状が出なくなり、再発もなく、薬を飲む事もなくなりました。姿勢もそれまでの猫背が嘘のように背中がまっすぐになり、食事制限も気にしなくなり、許容範囲において好きなものを食べるようになりましたが、現在に至るまで全く症状は出ていません。

このように心の有り様が変わることで食・息・動全てが変わるという心という存在が時として絶大な力を発揮することがあるのです。これは推測の域を出ませんが、末期ガンや難病を克服した方は少なからず、この心の有り様の変化があったのだろうと思っています。

 

しかし、心の有り様は、変えようと無理に決意して変わるものではありません。逆に気負って変えようと意識してしまうとそれ自体が心を制限してしまうということにもなりかねません。それだけ心という存在は難しいものです、一言で「こうすれいいい」というような無責任なことは言えません。私自身、難病を発症してから、心の有り様が変わるまで8年かかりましたから・・・なので焦ることなくご自身で今、出来ることをやって、心の片隅に心の有り様のことを置いていただければと思います。

パーキンソン病になったからと絶望するのではなく、気楽になって欲しいと願っています、今非常に真剣に悩んでいるあなたがこれを聞いたら激怒するかもしれませんが、悩んだところで絶望したところで病気が明日治るということはありません、これは事実です。どうせ何も変わらないのであれば、気持ちを楽に持っていただけると幸いです。今あなたに今出来ること、出来ないことを素直に受け止めて、その上でその日その日を過ごすことが一つの手段なのではないかと思っております。そして色々と取り組んでいく上でほんの少しでも何か改善されたならば、それを大いに喜んでください。ほんの少しの改善を積み重ねて、それを前向きな気持ちに転化することが重要なのです。これが難病を克服した私から、あなたへ心から言えることです。

 

食・息・動から心を安寧(副交感神経優位)に導くために食事や呼吸法・体操などをあなたのペースで取り組み、そしてその根底には気張らず、無理をせず、心の有り様をできる限り気楽に持つという気持ちを持っていただけると幸いです。

 

正直、こういった内容は、非常に信仰や宗教と紙一重であり(宗教・信仰はその人が納得していれば決して悪いものでも否定することもありません)、客観性を問われるわれわれ治療師がそのようなことを言うことがタブー視されている感も否めません。しかし、この部分は人間の根幹に関わる非常に大切なことであり、パーキンソン病はじめ難病等の取り組みにおいて劇的な改善をされている患者さんの多くに大きな心的変化がみられます。そういったことから心と体は一体であると強く確信していますのであえて掲載することにしました。なにぶん筆不精なものですのでしっかりと伝わっているかどうか、また不愉快な思いをされた場合はお詫び致しますが、その真意を汲み取っていただければ幸いに存じます。



胃腸の働きを活発にする

〜食物繊維などを取り、便秘を解消しよう〜

パーキンソン病の方のほとんどが「慢性便秘」の症状を持っています。これは私の経験からも、また他の同業の先生に聞いても、そうした傾向があるようです。
また、パーキンソン病を発症する方の多くは、発症以前に慢性的な便秘を経験しているという注目すべき記事もあります。パーキンソン病と便秘の医学的な因果関係ははっきりと解明されていませんが、パーキンソン病の患者さんの多くが消化吸収・排泄能力の低下に関連する症状に悩まされていることを考えると何らかの関係があると考えられます。
そこで私は「便秘を改善することは、もしかしたらパーキンソン病の症状改善の大きな指標になるのではないか」と考えるようになりました。東洋医学的に見ても、お腹の状態は全身の状態・自律神経の状態を反映しています。言い換えれば、お腹の状態を改善することは全身の状態、自律神経の安定化へと繋がってくると考えられるのです。お腹がよく動くということは副交感神経がよく刺激されているということです。そういった意味で便秘改善は、パーキンソン病治療の始まりになってくると言えます。
 便秘に対しては、食物繊維や便通をよくする食物を摂取するとよいでしょう。また、胃腸の働きを活発にするためには、お腹全体を温めるようにしましょう。便秘を改善する食事についての詳細は「食事」の記事をご覧ください。


かなり当たり前のことを書きました。「そんなことわかっているよ」と言われそうですが、実は当たり前の日常生活の積み重ねこそがパーキンソン病の改善のために最も重要なことなのです。実行しても副作用はありませんし、体に悪いことをやるわけではありませんので気楽に取り組めるのではないでしょうか?
これは多大なお金を浪費して色々な治療や健康食品、健康法などを試して失敗した私自身の経験から言えることです。無駄とまでは言いませんが、当たり前のことがしっかりできていないと、何をやっても効果は期待できないと痛感しています。
また「知っていること」と「出来ていること」はまったく別問題です。どれだけ詳しく知っていても実践しなければ、知らないのと同じことです。自分の持っている知識を日常生活でしっかり実践して初めて「体得」したと言えるのです。
「ここに書かれている当たり前のことは出来ているよ」と思っているあなたも、もう一度毎日の生活を見直してみるといいかもしれません。大事なのは「知ること」ではなく、「実践し、体得し、習慣にすること」なのです。
もちろん、紹介している情報や方法に関しては、必ずあなた自身もしくはあなたの大切なご家族が必要だと判断して納得した状態で行ってください。

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