
はじめに言っておきたいことは、
「パーキンソン病になったからと言って絶望することはありません」
ということです。病気の進行を止める、または改善するために積極的に取り組むべきこと、できることは確実に存在します。ここではその方法を説明します。
食事と排泄(体質改善)
食事療法と運動によって消化吸収能力を改善し、
発汗・排泄で身体の毒素を抜いていこう!
パーキンソン病の場合、交感神経が優位になり、胃腸の消化吸収・排泄能力が低下します。そのため身体の新陳代謝能力が低下し、血流障害が起こり、身体(特に脳)に新しい酸素や栄養などを供給することができなくなります。
また、老廃物の処理能力も低下し、活性酸素が身体に蓄積して、いわゆる老廃物だらけの身体になってしまいます。
それを解決するには……
老廃物が溜まりにくい身体を作るために、身体にやさしい食事に切り替え、
十分に水分摂取をして、適度な運動や体操で発汗し、そして排泄することがポイントです。
鍼灸をはじめ東洋医学でパーキンソン病を治療している先生の中には、この排泄能力の向上を重視している先生もいます。
生活習慣
自分でできる自律神経対策を
実行しよう!
今、注目されている理論にパーキンソン病と自律神経の関係を唱える「安保―福田理論」があります。
パーキンソン病の症状や発症の背景には自律神経(交感神経―副交感神経)のバランス異常が存在し、パーキンソン病の患者さんの多くは交感神経が日常的に興奮した状態が続くことで全身を含め、脳や手足の血流が著しく障害されているという考え方です。また、パーキンソン病では脳から出るドーパミンという物質が不足してしまいますが、交感神経が日常的に興奮した状態が続くと脳の血流障害を招きドーパミンの分泌が低下して症状が悪化するとも訴えています。
その理論に基づけば、パーキンソン病とは「交感神経が日常的に異常興奮している状態」ということになります。つまり、
何らかの方法で副交感神経を優位に導いて、
双方の神経のバランスを取れば症状は軽減できる
と考えられます。
ご自分で出来る対策としては、日常生活の送り方をはじめ、副交感神経を優位にして体を徹底的にリラックスさせる呼吸法や体操などが非常に効果的です。
鍼灸・整体などの代替療法
整体や鍼灸など代替療法の
専門家による治療を受けよう!
パーキンソン病を発症するということは、発症までの過程で消化吸収・排泄能力やストレスに対する身体の抵抗力が相当に弱体化していると考えられます。また脳血流も著しく低下していると考えられます。自分自身の力では回復できないレベルまで機能低下していることが考えられるため、ご自身で行う対策に加えて、自律神経系にアプローチできる鍼灸マッサージや整体などの治療を積極的に取り入れることで、あなたのパーキンソン病への取り組みはより前進します。
また、代替療法の先生に良きアドバイザーになってもらうことは、治療へのモチベーションを保つための手段としても非常に有効です。
私が治療を行う場合、治療においては、単に治療を施すだけではなく、自己矯正体操の指導や食事・呼吸法・日常生活での注意点などできるだけ総合的にアドバイスしています。パーキンソン病に取り組む際は、治療と自己対策の両輪で進めていく必要性があります。
最後にひとつたとえ話をしましょう。
「汚染された川に魚を放流してもすぐに死んでしまいます。
まずは川のヘドロを除去することから始めて、
川がきれいになってから魚を放流すれば、
自然の美しい川が戻ってきます」
この話はパーキンソン病にも当てはまります。
川を「身体」に、魚を「治療法や健康法」、川の汚れを「身体の老廃物や毒素」に、それぞれ置き換えてみて下さい。「パーキンソン病対策の3つの鍵」で私が訴えてきたすべてがここに集約されています。
「消化・吸収・排泄機能・血流が低下し、交感神経緊張型の身体に治療法や健康法を単体で施すよりも、
治療に平行して、ご自身で出来る対策によって、消化吸収・排泄能力の改善をはかりながら、治療を施せば、より高い効果が期待できるということです。」
繰り返しになりますが、ポイントは3つだと考えます。
まずは食事や生活習慣などの基礎的な部分を改善」して、並行して「自律神経対策」や「代替療法による治療」に取り組む、という流れが一番よいのではないでしょうか?
今まさにパーキンソン病に悩んでいる患者さんやそのご家族へ、私が声を大にして訴えたいことは、
「鍼灸・マッサージ・健康法などを単体で受けるよりも
食事や体操・呼吸法などご自身で出来る対策と平行して治療を受けた方が、
より改善できる可能性が高くなります。」
ということです。



